粒状ライム
炭酸カルシウムが主成分のライムケーキを粒状化し土壌改良肥料に
甜菜からの製糖工程で生じる副産物「ライムケーキ」は、砂糖精製に用いられる石灰が主成分です。アルカリ分を多量に含み、かつ、甜菜に含まれる有機質やマグネシウムなどが加わり、さらに粒状化することで散布や保存性に優れ、純粋な石灰よりも利用価値が高い土壌改良剤に生まれ変わりました。
肥料成分
アルカリ分約46%(炭カルの約85%)を含み有機質等の貴重な栄養成分も含有
「粒状ライム」は、甜菜からの製糖工程に由来する石灰のアルカリ分を豊富に含み、土壌pH値の改善、土壌構造破壊予防などの土壌改良剤として非常に有効です。また、有機質等の貴重な栄養成分も含有しているため、従来の炭カル散布と比べより一層の効果が期待されます。
苦土を含有し、土壌栄養素の活性化土壌生産力の向上を増強
畑作に不可欠な肥料の5要素にあげられる苦土(マグネシウム)を含有し、作物の養分吸収力や土壌中の微生物の活動を活性化し、高品質な作物の生産性を向上させます。
※表中の値は一定条件下での測定値です。化学成分等は、季節・気温・湿度により多少変動します。
粒状化によって一般的な散布機での施工が可能
従来の粉体ライムケーキの欠点であった吸湿性の高さ、散布時のブリッジ現象(※1)を粒状化することによって克服しました。また、お客様ご自身での保管(※2)や、ブロードキャスタ、ライムソワ等の一般的な散布機による施工も可能になり、利便性が格段に向上しました。
※1粉体圧や粉体の絡みによる架橋(空洞)現象をいいます。
※2取り扱いの注意をご覧ください。
「粒状ライム」ご使用にあたって
粒状主な施用作目
甜菜や野菜畑、草地等の酸度矯正およびカルシウム補給を目的に利用します。
施用基準
基本的には、対象とする畑土壌pHおよび土壌の種類(土質・土性)により決定します。
(1)畑土壌pH6.0を目標とした施用基準は、下記「畑土壌pH別施用基準」表をご参照ください。
※草地の場合、pH維持管理のための施用量は、表中の1/4量、更新時では3/4量となります。
アレニウス氏表(腐植と土性による石灰施用早見表)を基に作成
「粒状ライム」への換算係数
現在ご使用の石灰肥料を「粒状ライム」に切り替える場合、含まれるアルカリ分から簡略的に換算係数を用いて算出できます。
施用上のご注意
(1)「粒状ライム」のご使用にあたっては、硫安、過燐酸石灰等の酸性肥料と混用しないでください。
また、堆肥と混合する場合は、堆肥散布直前としてください。
(2)「粒状ライム」の施用には、施用基準を遵守すると共に、1回の施用量に限度を設けてください。
※土壌pHが極端に低いなどの原因で、1回の施用のみでは目標pHに達しない事がありますが、このような場合は、数年に分けて施用し、除々にpHの回復を図ってください。
施用方法
全面散布及び作条散布とします。
施用機械
通常の粒状散布に使用する機械をご利用ください。(ブロードキャスタ・ライムソワなど)
取扱の注意
散布、保管に当たっては、飛散・凍上または、水に濡れないように注意してください。
「北海道認定リサイクル製品」について
道内で発生した循環資源を利用し、道内で製造された一定の基準を満たすリサイクル製品を北海道が認定し、PRを行うなどしてリサイクル製品の利用を促進する制度です。
「粒状ライム」は本制度の認定を受けています。
北海道リサイクル製品認定制度についての詳細は
北海道のホームページをご覧下さい。